待つ時間を作るためのお茶

こんにちは、こまちです。

あなたは、最長でどれくらい何もせずじっと待っていることができますか?

今日は「待つ」ということについて、お茶に絡めてお話ししようと思います。

待たないことが当たり前の時代

今年の初め頃、こんな記事を見つけました。

【「画面の前で2時間」が耐えられない! スマホ世代の集中力に異変】(記事: AERA dot 2021011400068.html

おそらく数年前から言われていることですが、年々、映画館で作品に集中できない人が増えているようなのです。

技術の向上により、インターネットはどんどん高速になり、あらゆる利便性の高いツールも次々と世の中に出てきていて、
「速い」「効率がよい」=良いこと、当たり前 である時代に
映画館でじっとしたり、待つということに耐性のない方が増えてしまうのも無理もないのかもしれません。

映画館で映画に集中できない方の意見では、途中で気になることが出てきて、スマホで調べたくなったり、はたまたスマホの通知が気になったりしてしまうそう。
映画館というと、何もせず待っているのではなく「映画を鑑賞する」という、すべき行為があるにもかかわらず
映画が終わるまでの2時間が”待てない”、というのです。

たとえ映画のストーリーがつまらなくて飽きてしまうことがあるとしても、理性的にスマホを見るのは控えている人が大半ではあると思います。

しかし近年「スマホ光害」というワードが生まれるほど、上映中のスマホマナーが度々話題にあがるのは、
我慢して、映画が終わるのを待つことができず、スマホを開いてしまうという人が増えているのが原因でしょう。


また、家で過ごす時も、「画面の前でただじっとしていられない」という理由から動画や映画を倍速で見るという人が多数おり、
もはや動画配信サイトで倍速機能は当たり前となりつつあります。
テレビドラマなど、CMの時間がもったいない、その間が待てないので配信サイトで見る派の人も。

多くの企業が利便性や快適さの提供のために「待たせない」仕組みに取り組んでいるので
自然と私たちは「待たない」ことに慣れてきています。

待つこと=無益で無駄な時間=不快、悪 

という感覚が年々強くなってきているのです。 

もし「待つ」という行為が発生した場合、待てないことはないけれども、スマホを見たり、何かをしながら待つ時間を少しでも有益なものにしようとしてしまいます。

あなたはどうですか?
これらのことに、ドキッとした習慣はありませんでしたか?(ちなみに私はあるあるです。)

じっと動かずに何もせずにいるって、予想以上にしんどく、体がムズムズしてきます。

待たないことに慣れることによるデメリット

こうした傾向におけるデメリットは

・心身の消耗スピードの加速
・イライラ増加による精神への負荷

が考えられます。

待ちたくないから常に動き続けることにより、体力ももちろん消耗しますが、何より頭や心が大忙しとなります。

同時進行や作業スピードの加速により大量の情報を脳内へ送り込み、処理をすること
その過程で生まれるあらゆる感情があります。
SNSひとつ眺めるにしても、その膨大な情報源の処理に加え、ひとつ一つの情報に対する感情が自然と湧き上がってくるものです。

じっと待つことをしない環境にずっと身を置いたままでは、心身ともに疲れてしまいます。

そして待たないことが当たり前になるからこそ、
待たなければならない時にイライラしてしまったり、負の感情が生まれやすくなってしまいます。

あなたはエスカレーターで時間に追われているわけでもないのに駆け上がってしまう人ですか?
また、進みたいのにスペースが人で塞がっていた時、イライラとしてしまいませんか?
駅の改札で、あなたの直前の人が機械でエラーを出してしまった時、
一瞬でも「イラッ」としたことはありませんか?

ほんの少しすら待てなくなると同時に、不快を感じやすくなり、イライラセンサーが敏感になってしまうのです。
感情が大忙しで、ストレスも抱えやすくなります。

逆に待つことに慣れている人はイライラセンサーが鈍感なので、心の平安をよりキープできます。

仕事や作業場において、効率や時間管理は大切ですが、仕事以外の場ではできれば省エネで、ストレスフリーで過ごしたいですよね。

待つことができれば、心も穏やかで余裕が生まれますから、道を譲ったりと誰かに優しくなれるかもしれません。

「私、もしかして待てなくなってるかも、、、」と危機感を感じた方、

社会の高速化の流れに逆らうのは難しいので、生活の中で自発的に「何もしないで待つ」ことに慣れる訓練をしてみませんか。

意識的に待つ時間を作るためのお茶

勿論日常の中で、何かのついでに、「待つ」ことを心がけるのも良いですが、

お茶を通じて待つ時間を”あえて”作ってみてはいかがでしょう。

普段お茶をいれるときさえも、何かしている自分がいたりしませんか?
気が付けばティーバッグを浸しすぎていたりする事もあるかもしれません。


お茶の抽出時間は、種類、いれ方にもよりますが、短くて30秒、長くても3分の場合が多いです。
弊社のDrip Teaは一杯目に1分を推奨する商品が多いです。

ほんの1分から3分間、何もしないでじっと待ってみることから始めてみましょう。

たった1分、されど1分、時間を測りながら、
スマホも触らず、ただじっと待つ。

お茶をいれる時に時間を測るなんて、わざわざする方も少ないかもしれませんね。

しかしその抽出時間は結構お茶の味を左右する重要ポイントなんですよ。

この機会にぜひ、推奨された時間を測って、ほんの少し手間かけてお茶をいれてみませんか?

1日1分、1日3分、何もしない、ただ待つ時間をお茶を飲むことによってあえて作る。


そうやって、何もしないで待つことに自分を慣れさせていく、それだけでも心に余裕が生まれたり、
イライラセンサーが少しだけ鈍くなってくれるかもしれません。
緑茶の成分にはリラックス作用も入ってますから、相乗効果も期待できます。


イライラしない、人に優しい自分になるために、そして心身の健康のために、
お茶を待つ時間を作る、なんてのも良いですよね。

 

【この記事を書いた人: こまち】
日本茶ソムリエ(*)、オラクルカードリーダー、お茶やオラクルカードを通じて【心と暮らしをラクにする】を考えるのが趣味。禅や占星術なども。
Tea Futohには"お茶のある暮らし"が広まるよう参画・活動しています。
noteにて他にもいろいろ書いています▶︎ https://lit.link/comachi

*日本茶ソムリエ = NPO日本茶インストラクター協会認定資格「日本茶インストラクター」を取得しています

待つ時間を作るお茶は Drip Teaでどうぞ

お待ちしております。