烏龍茶のご紹介〜新しいお茶が登場しました〜
2021年11月、ドリップティーに「烏龍茶」が加わります。
日本茶をドリップバッグ で提供するティーフートから烏龍茶?と思われるかもしれませんが、日本にも烏龍茶があるのです。
そもそも烏龍茶と緑茶の違いは?という部分から、研究を重ねてできた国産烏龍茶のつく方をご紹介します。
烏龍茶と緑茶の違い?
実は緑茶(煎茶など)と烏龍茶、そして紅茶は同じ「茶の樹(学名=カメリアシネンシス)」からできた飲み物です。
同じ茶の樹から摘んだ葉をお茶にする作り方の違いで
緑茶、烏龍茶、紅茶となるのです。
茶葉を摘んですぐに蒸すなどの熱処理をして作るのが緑茶
茶葉にあるカテキンなどを少し酸化させてから作るのが烏龍茶、
しっかりと酸化させるのが紅茶です。
ですが、長年緑茶を作り続けていた日本では、
昨今日本産紅茶がようやく出始めてきたぐらいで、烏龍茶を本格的に作っている方は数える程度。
そんな数少ない、烏龍茶を作る農家さんの様子をレポートします。
日本で烏龍茶?
場所は宮崎県五ヶ瀬町。
宮崎県と聞くと南国のイメージが強いかもしれませんが、標高600m、
日本で最南端のスキー場がある年間を通じて気温の低い山の中の地域です。
こちらで40年以上有機栽培をしている茶農家さんの茶葉が烏龍茶の原料。
茶は肥料を少なくすると香りが立つ茶葉が育ちます。有機肥料も極限まで減らして茶樹を育てています。
烏龍茶の葉は5月中旬の春どきに摘みます。
緑茶と烏龍茶では同じチャの樹でも向いている品種が違います。
ここではより香りのたつ烏龍茶用の品種「みなみさやか」を使うため、烏龍茶品種の茶葉の新芽の成長を待って葉を摘みます。
葉の摘みどきも緑茶とは違います。緑茶は茶葉が2-3枚開いて中の芯がまだ閉じている状態がベスト、対して烏龍茶は新芽が開いた頃、最も香りが立つこのときが摘みどきです。
茶葉を摘んだらいよいよ烏龍茶作りが開始。
まずは日の当たる場所に葉を広げます。茶葉の中では酸化がはじまり、一面にあまい香りが立ちます。
日のもとで葉をさらすと、お茶の葉の成分が酸化していきます。
酸化をすると香りが発生していきます。
烏龍茶の香りはこの酸化作用によって出てくるのです。
酸化を止め具合で、香りの芳醇さや味の様子が変わっていきます。
華やかな香りがありつつも、まろやかな風味を目指して、
天気によっても変わる酸化具合を見極めながら、屋内に取り込みます。
そして酸化を止めるため、大きな釜で炒って熱処理をします。
釜のまわりは、烏龍茶の香りで包まれます。
黄金色の烏龍茶。
珍しいだけじゃない、どうしてこんなに美味しいの?
こうしてできた烏龍茶の色は黄金色。
飲めば鼻へ抜ける華やかな香りと、透明感がありつつもまったりとした奥行きのある味を感じます。
この烏龍茶の秘密の一つは茶畑。
良質な茶葉のできる山間の産地、ギリギリまで肥料を抑えた有機栽培。
そして烏龍茶用の香り立つ品種「みなみさやか」。
緑茶がほとんどの日本ではほぼお目にかかれない「みなみさやか」が、ここでは大切に育てられています。
さらに国産烏龍茶作りの先駆けとして、日々研究を重ねてきた経験による烏龍茶作り。
烏龍茶は茶葉の酸化を狙った具合で止めて作るお茶です。
日干しの仕方、茶葉を取り込むタイミング、炒る温度それぞれをその日の天候に合わせながら調整していきます。
研究を重ねてできた烏龍茶は珍しいだけではなく、澄んだ美味しさを感じる出来上がりになっています。
烏龍茶作りを受け継ぐ横山さん。日々、研究を重ねています。
最上級の烏龍茶を
紅茶のように烏龍茶にも春と夏のシーズンがあります。
ティーフートは春の烏龍茶を選びました。
紅茶と同じように夏の烏龍茶は力強く、渋みも感じますが、
春の烏龍茶は香りが立ち、より雑味のない純度の高い滋味になります。
せっかくとびきりの烏龍茶なので、より香りと透明感のあるお茶を楽しんでいただきたくて、希少な春を選びました。
烏龍茶は6-7杯まで飲んでいただけます。1日かけてゆっくりと楽しんでいただくのも良いのではないでしょうか。
個包装タイプと個包装なしのタイプをご用意しています
Drip Teaとは? という方はこちら
★今秋、ドリップティーに新しい仲間が3つ加わります。
新しいお茶はどれも素敵な、飲むと印象深い染み渡るようなお茶たちです。
ほうじ茶、烏龍茶以外のお茶もお楽しみに!